システム開発を検討している方へ、作りたいシステムのイメージを具体的にして要件定義して機能はこれが必要で、、、と明確に決め切らないと相談してはいけないと思っていませんか?本記事では、誤ったシステム開発の相談に対する考え方となぜ一般的なシステム開発会社はシステム開発に関する要件を具体的にすることを求めるのか解説します。

はじめに
こんにちは。
PRIME ORDERの内藤です。
みなさんは、どんな趣味をお持ちでしょうか。
僕は自転車が好きでして、今乗っているスポーツバイクには、かれこれ12年以上乗っています。いまだどこにもサビはないですし、大切な相棒です。
自転車といえば、以前こんな話を聞いたことがあります。
ある女性が、新しく自転車を趣味にしようと思い立ち、自転車ショップに行ったんだそうです。彼女は自転車について全然知識もないものだから、店員さんに色々と相談して教えてもらおうと思っていました。
ところがこの女性に対して、店員さんはこう言ったんだそうです。
「もうすこし自転車について勉強してから来てください。」
女性が訪れたのが、どちらかというと個性とこだわりの強いお店だったということもあるでしょう。店員さんが言っていることにも一理あるかもしれません。
でも、この話を聞いたとき、僕はなんだか釈然としない違和感を覚えたものです。
さてさて。
このお話をシステム開発に置き換えてみるとどうでしょうか。
あなたには「システム開発」が必要です。
当然専門家ではないので、知識も経験もありません。どうやって始めたらよいのかわからない。そんな状態で「システム開発会社」に相談に行ったら、次のように言われてしまいました。
「もうすこし作りたいシステムのイメージを具体的にしてから来てください。」
この話、どう感じますか?
僕は先程の自転車さんのお話同様、はっきりと違和感を覚えるんですが、多くの人はそうでもないようです。
「なるほど、ごもっともです。申し訳ありませんでした。」
そんなお詫びの言葉まで添えて、門前払いされても当然と思う人が多いんです。
はっきりと断言しちゃいますが・・・それは間違っています。
作りたいシステムを明確にしてはいけない?
作りたいシステムのイメージを明確にする方法はいろいろあります。一つには、機能一覧表。それに対応する画面一覧表。さらには、それぞれの画面のレイアウトイメージを視覚化したワイヤーフレーム。
ここまで揃っていると、先程のシステム開発会社も
「作りたいシステムのイメージが具体的じゃないですね」
とは言えません。
だから、ここまで具体的なイメージを固めてから、ようやくシステム開発会社に相談に行かれる方が大勢います。これなら門前払いされることはないだろう、と。
ズバッと断言しちゃって恐縮ですが、そんなことはやめたほうがいいです。
理由は次の2つです。
①専門家じゃないあなたが、機能や画面を思い描いて定義するのは無理がある
②必要な機能の解像度を上げすぎると、その機能が本来果たすべき効果に対して、システム開発会社の関心が薄れる
①はイメージしやすいかと思います。ぼくらはシステム開発のプロなので、機能定義や画面設計のイロハをたくさん知っています。一例を上げるなら、似たような機能をその数だけ個別に定義せず、共通化できる部分と専門処理とに分けて機能一覧を作ります。実現が困難な割に使い勝手の悪い画面をすぐ思いつきます。つまりは、その逆、使いやすい画面を低いコストで作るノウハウを知っています。
②は少し想像しづらいかもしれませんね。
システム開発会社っていうのは悲しい側面があり、クライアントに作るものを明示されたら、そのとおりに作るというラクな道に逃げ込みやすいんです。
それがユーザーにとってどんなに使いづらそうでも、実装者にとってスマートに実現できない無茶な画面思想だったとしても、です。
でも、システム開発に携わるエンジニアというのは、本来とてもクリエイティブな人材なんです。解決したい問題、実現したい効果だけ語ってもらえたら、あなたが思いつくよりももっとスマートで使いやすい画面を、少ないコストで作り上げることができるんです。
システム開発会社に相談する前に、作りたいものを具体的にしすぎる必要なんてありません。ざっくり、ぼやっとした段階で相談に行ったほうが、あなたにとっても、そのシステムを実際に使うユーザーにとっても、うれしいことばかりなんです。
だって、明確にしろって言われたから・・・
ええ、お気持ちはよくわかります。
「もうすこし作りたいシステムのイメージを具体的にしてから来てください。」
そう言われたからですよね。このセリフ、システム開発業界では、度々繰り返されています。
それはなぜなんでしょう。
この業界に30年近くいる僕が、こっそりバラしちゃいます。
実は・・・ほとんどのシステム開発会社が、自社で開発していないからなんです!
あなたからの相談は、技術力はあるけどブランド力や営業力のない実装専門の技術専門会社に、そのまま丸投げされているんです。あなたが相談したシステム開発会社は、ただの仲介窓口、いわばブローカーだったのです。
ブローカーの会社からすれば。あなたに見積を出すためには、丸投げ先の技術専門会社に作りたいシステムを伝える必要があります。
おわかりになりましたか?
丸投げ先の技術専門会社が見積もるための、機能一覧、画面一覧、ワイヤーフレームがなければ、話が進まない構造になっていたんです。
大事なのは、事前準備よりも相談先の選び方
システム開発を実際に行うエンジニア、その仲間たちで構成されたチームから、あなたは、使いやすい画面、意味があって効果的な機能を提案してもらうべきです。
そのためには、有名かどうか、ブランド力があるかどうかよりも、ブローカーではない”本当の意味での”システム開発会社に相談に行きましょう。
見分け方はとても簡単です。本当のシステム開発会社は決して、
「もうすこし作りたいシステムのイメージを具体的にしてから来てください。」
なんて言いませんから。
あなたの会社、組織、事業の悩みや課題、実現したいめあてにこそ、強い関心を払うことでしょう。
相談先を見つけるのに自信が持てなければ、ぜひぼくらにご相談ください。
PRIME ORDERは、”正しく動く機能”ではなく、”機能がもたらす効果”を納品する、”本当の意味でのシステム開発会社”です。
最後に
PRIME ORDERでは、あなたの事業を自分ごととしてとらえ、情熱的に取り組む開発チームが揃っています。
ぼくらは、確かな技術と経験でシステムを組み上げる力を持っています。でもその力を自分たちのために使う術がありません。
あなたの事業に、経験豊かで情熱的なシステム開発チームが必要であれば、ぼくらが喜んで引き受けます。ぜひお気軽にお問い合わせください!
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内藤 洋史
1999年、慶應義塾大学経済学部卒業し、isiD(現在の電通総研)に入社。 大手SIerでの洗練された上流工程を数年経験後に、小さなソフトウェアハウスでの泥臭いフルスタックな毎日に身を投じる。
長年にわたるエンジニアマネジメント体験から、開発チームのモチベーションこそがプロジェクト成功の鍵になることを確信。2019年、自身のノウハウと独自の組織論を核に据えて、クライアントとプロジェクトの成功にコミットする新しいシステム開発「PRIME ORDER」をスタート。
週末は、少年サッカークラブの監督という別の顔を持つ。