プロジェクト概要

eラーニングシステム システム開発事例

開発の経緯

デジタルトランスフォーメーションという言葉が経営層の会議室で飛び交うことが盛んになったその頃。有形商材を専門にされていた同社も同様に、デジタルトランスフォーメーションを掲げ、全く新しい新規事業としてWebサービスという無形商材の取り扱いを熱望されていました。度重なる企画検討会議の結果、独自のコンセプトをもったeラーニングサービスを立ち上げることとなりました。

 

ITリテラシーが低いというジレンマ

ご担当者様によれば、お客様の組織は、ITリテラシーが高いとはとても言えないとのことでした。そのような企業がWebサービスを世の中に提供することができるのか、とてもご不安に思っているご様子でした。

私たちPRIME ORDERはITプロフェッショナルですが、お客様に高いITリテラシーがあることを前提としていません。住宅メーカーの方々がそのお客様に住宅設備設計の知識を求めないことと同様です。プロジェクト進行に伴い、私たちがお客様に必要な知識や情報をご説明して、いつのまにかお客様もITに詳しくなる。それがPRIME ORDERという新しいシステム開発のカタチです。

 

理解し共感する、という工程から

このプロジェクトで立ち上げようとしているeラーニングサービスは、一聴しただけでは既存の競合サービスがたくさんあるように感じました。しかし詳しくご説明を伺っていくうちに、実は国内には同種類のサービスが存在していないという事実をチームメンバー全員が理解しました。

私たちのゴールは、Webシステムの完成ではありません。そのWebシステムを中核に据えた事業の成功こそがゴールです。そのために、お客様のストロングポイントやプロジェクトの背景にあるマーケット事情、事業アイデアの魅力や収益モデルについて深く理解し共感することを何より大切にしています。

 

可能性をともに検証する

しかしそれは、お客様の言うことに全てうなずく、ということではありません。これからお客様が創ろうとしているプロダクトが本当に価値があるものなのかどうか。実現できるものなのかどうか。技術的な知識と、世の中のいろいろなITサービスを知っている私たちだからこそ、正直で精度の高い意見を申し上げることができます。それらは決して否定で終わる意見ではありません。課題があれば、それを乗り越えるアイデアを提案させていただいています。

私たちの提案がなければ実装されなかった機能や仕様が、このプロジェクトでいくつも生まれました。

 

PoCというアプローチ

新規事業に関わる方であれば、一度は耳にしたことがあるかもしれない言葉に、PoCという手段があります。Proof of Concept、日本語では概念実証と訳されています。

これは、これから世の中に届けようと考えているサービスが、本当に価値があり、人々に受け入れられるものかどうかを事前に小さな範囲で検証することを指します。その検証で得られた評価や課題をフィードバックしてサービスのあるべき具体像をブラッシュアップして確立する手法ですが、このPoCには大きなコストや時間をかけることは許されません。マーケットの変化スピードは早いので、検証は短期間で行う必要があります。

このプロジェクトでもPoCを行うためのパイロット版を短期間で作成し、ステークホルダーの皆さんに実際に使っていただき、たくさんの評価と課題を収集しました。

PoCを経て、作るべきプロダクト機能は30%ほど修正変更されることになりました。

新規事業としてWebサービスを世の中に送り出すことは不確実性の高いプロジェクトです。莫大なコストとスケジュールを使って、マーケットとピントのずれたプロダクトを作ってしまうことは避けないといけません。私たちからPoCというアプローチを提案し、ご担当者様のアイデアに対する自信を深めてもらう結果に繋がりました。

 

実際にお客様からいただいたメッセージ

そうして進んでいったプロジェクトがひとつの節目を迎えたときに、ご担当者様から実際にいただいたメッセージの一部を紹介させていただきます。

「ここまで本当にありがとうございました。プロダクトの意義を汲んでいただき、かつ大きく発展させていただけたこと深く感謝しております。

本当に同社のチームのような環境でプロダクトを育てていただきシステム開発委託のイメージが大きく変わる貴重な体験でした。」

 

ご支援の流れ

PRIMEORDERのアジャイル開発の流れ